ブレイク
ブレイク
5つの業界で、それぞれ別の意味で使われています。
ブレイク(テニス:サービスブレイク/ボクシング:離れの指示)
break
テニスで、レシーブ側が相手のサービスゲームに勝つこと。
テニスで、サーブを受ける側が相手のサービスゲームを奪うこと。サーブ側が有利な競技なので、ブレイクは試合の流れを変える一手になる。あと1ポイントでブレイクが決まる場面は「ブレイクポイント」と呼ぶ。ボクシングでは、選手同士が組み合ってクリンチになったとき、レフェリーが両者を引き離すためにかける指示を指す。
第3ゲームでブレイクに成功し、そのまま最後までサービスゲームを守って勝ち切った。
ブレイク(レンジブレイク・ブレイクアウト)
breakout
レンジブレイクとは、レンジ相場の上限(レジスタンスライン)または下限(サポートライン)を突き抜ける値動きのことです。
相場が一定の値幅で動いていたあと、上限(レジスタンスライン)や下限(サポートライン)を突き抜けること。突破の方向に値動きが加速しやすいとして、順張りの仕掛けどころに使われる。突破してすぐ元に戻る「ダマシ」も多く、ブレイクした水準まで戻るのを待ってから入る手法もある。FXの解説では「レンジブレイク」「ブレイクアウト」とも言う。
ボックス圏の上限を上にブレイクしたが、ダマシを避けるため押し目を待って買った。
ブレイク(ドラム・ブレイク)
break
曲の途中でほかの楽器が演奏を止め、ドラムだけが鳴る区間。歴史は20世紀半ばのジャズ・ソウル・ファンクにさかのぼり、ヒップホップではこの区間をレコードからサンプリングしてトラックのリズムの土台にしてきた。
二番のサビ前でブレイクを入れて、ドラムのフィルから最後のサビに入ろう。
break 文(ブレイク)
break statement
break 文は現在のループや switch 文を終了し、プログラムの制御を終了した文の次の文に移します。
プログラミング言語で、for・while などのループや switch 文の途中で実行し、その場で囲んでいる構文を終わらせて次の文へ進む命令。条件に合うものが見つかった時点で残りの繰り返しを省くときに使う。JavaScript ではラベルを付けた文から抜けることもできる。
配列から目的の値を見つけたら、break でループを抜けて残りの処理を省いた。
ブレーク接点(b接点)
break contact
リレーやスイッチで、操作していない状態(コイルが励磁されていない状態)では閉じていて、動作すると開く接点。常閉(NC)接点、b接点とも呼ばれ、動作すると閉じるメーク接点(a接点、常開)と対になる。動作させると回路が切れる、という向きの接点である。
リレーのコイルに電流を流すと、ブレーク接点が開いて回路が切れた。
電流が流れている接点が「ブレーク」と呼ばれる理由
リレーの仕様書に「ブレーク接点」とあれば、壊れた接点のことだと思う人がいるかもしれない。実際は逆だ。DigiKey のフォーラムの説明では、B接点はコイルが励磁されていないとき、つまり何も操作していないとき、接点が常時閉じている。電流はそのまま流れている。
切れていないのに、なぜ「ブレーク」なのか。ブレーク接点はb接点とも呼ばれ、動作すると閉じるメーク接点(a接点)と対になる。名前が指しているのは、いまの状態ではない。コイルに電流を流して動作させたとき、この接点が開く。その動作の向きが、名前になっている。
IT の break 文も、実行した瞬間の動作を名前にしている。MDN は「現在のループや switch 文を終了し、プログラムの制御を終了した文の次の文に移します」と書く。配列から目的の値を見つけたら、残りの繰り返しは要らない。そこで break を書く。ラベルを付けたブロックの中なら、break outerBlock; で内側と外側を一度に抜けられる。ラベルなしの break が終わらせるのは、現在のループか switch だ。
テニスのブレイクは、さらに出来事に近い。サーブ側が有利な競技で、レシーブ側が相手のサービスゲームを取ったとき、はじめてブレイクと呼ぶ。決まる前の「あと1ポイント」の場面には、別に「ブレイクポイント」という名前がある。起きる前と起きたあとを、別の語で呼び分けている。ブレーク接点は逆で、何も起きていない状態のうちから、起きることの名前を持っている。
名前が動作の順序まで写している例もある。DigiKey のフォーラムには、C接点(切り替え接点)はBBM、つまり break-before-make で、他方が閉じる前に開く、という投稿がある。切ってから、つなぐ。ブレークが先に来る。
リレーの回路図を前にしたとき、コイルに電流を流せば、いま流れている電流のほうが止まる。通電している接点に「ブレーク」と書いてあるのは、その接点が、止まる側だからだ。