BS
ビーエス
4つの業界で、それぞれ別の意味で使われています。
貸借対照表(バランスシート)
Balance Sheet
決算日などある時点で、会社が持つ資産と、負債・純資産の内訳を左右に並べて示す決算書。左側の資産の合計と、右側の負債・純資産の合計は必ず一致する。一定期間の利益や損失を示す損益計算書(PL)とは、ある時点の状態を示すか、期間の成績を示すかで区別する。英語の Balance Sheet から「B/S」とも書く。
今期は借入が増えたので、BS の負債の部がだいぶ膨らんでいる。
BS 放送(放送衛星による衛星放送)
Broadcasting Satellite
放送用の放送衛星を使い、テレビ放送などの電波を家庭のアンテナで直接受信する衛星放送。日本では、通信衛星を使う CS 放送(Communication Satellite)と区別してこう呼ぶ。放送衛星と通信衛星が使う周波数帯は ITU(国際電気通信連合)が国際的に定めており、日本の BS 放送は東経110度の衛星を使う。番組表やリモコンでは、地上波・CS と並ぶ受信の区分として「BS」が表示される。
このドラマは地上波で終わったあと、BS で再放送される。
血糖(血糖値)
blood sugar
一方日本の臨床現場や医学教育ではBS(blood sugar)つまり糖を示す用語としてはsugarが用いられている
血液中のグルコース(ブドウ糖)の濃度。看護記録や申し送りでは、測った血糖値を「BS 120」のように書く。日本糖尿病学会の用語集第3版(2011年)は BS ではなく BG(blood glucose)を採用している。それでも、2013年に学会誌へ寄せられた投書は、国家試験や臨床現場で BS が使われ続けていると指摘している。BS は腸雑音(bowel sounds)を指すこともあるので、記録では文脈から読み分ける。
食前の BS は 180 だったので、指示どおりインスリンを打つ。
基地局
base station
陸上移動局との通信(陸上移動中継局の中継によるものを含む。)を行うため陸上に開設する移動しない無線局(陸上移動中継局を除く。)をいう。
携帯電話などの端末(陸上移動局)と電波でやり取りする、陸上に置かれた移動しない無線局。アンテナと送受信装置を備え、携帯電話網では端末を通信網につなぐ入口になる。法律上の定義は電波法施行規則にある。3GPP の無線規格などでは BS と略す。PHS の基地局は CS(cell station)と呼んで、携帯電話の基地局と区別していた。
このエリアは BS どうしの間隔が広いので、ハンドオーバーに失敗しやすい。
「BS」は相方の略語で意味が決まる
テレビのリモコンには、地上波、BS、CS の切り替えが並んでいる。この BS は放送衛星(Broadcasting Satellite)を使う衛星放送で、日本では通信衛星を使う CS 放送と区別してこう呼ぶ。番組表でも、地上波・CS と並ぶ受信の区分として「BS」と表示される。
ところが、BS という2文字を見ただけでは、どの BS なのか決まらない。BS は4つの業界で別の語の略称になっていて、決め手になるのは、並べて置かれる相方の略語のほうだ。
リモコンの BS と基地局の BS
通信にも BS と CS の組がある。3GPP の無線規格などでは、基地局(base station)を BS と略す。一方、PHS の基地局は cell station の頭文字で CS と呼び、携帯電話の基地局と区別していた。放送の CS は通信衛星、PHS の CS は cell station で、BS が衛星か基地局かによって、相方の CS の中身まで入れ替わる。
位置も正反対になる。放送の BS は上空にある放送衛星で、通信の BS は地上に置かれた移動しない無線局だ。電波法施行規則は後者を「陸上移動局との通信(陸上移動中継局の中継によるものを含む。)を行うため陸上に開設する移動しない無線局(陸上移動中継局を除く。)」と定めている。どちらも電波を扱う語なのに、一方は空、もう一方は地上を指す。
決算書と血糖値
会計の BS は、貸借対照表(Balance Sheet)のことだ。相方は損益計算書(PL)で、ある時点の状態を示すか、一定期間の成績を示すかで区別される。BS と PL は決算書の両輪として一組で扱われる。
理学士の Bachelor of Science や、規格を表す British Standard も BS と略される。ただし前者は学位の一般的な略称、後者は規格団体・規格の固有名詞なので、ここで比べた4業界には含めていない。
医療では事情が違う。血糖を「BS 120」のように書くが、日本糖尿病学会の用語集第3版(2011年)は BS ではなく BG(blood glucose)を採用した。それでも、2013年に学会誌へ寄せられた投書は、国家試験や臨床現場で BS が使われ続けていると指摘している。BS は腸雑音(bowel sounds)も指すので、記録では文脈から読み分けることになる。