FL
エフエル
5つの業界で、それぞれ別の意味で使われています。
フライトレベル
Flight Level
フライト・レベル(英: Flight Level; FL)は、航空で用いられる飛行高度のひとつである。
高度計を標準気圧1013.2hPaに合わせて読み取る気圧高度を、100フィート単位の数字で表したもの。「FL290」なら約29,000フィートで、機体どうしが同じ基準で高度をそろえるために使う。日本では平均海面から14,000フィート未満はQNH(その地点の海面気圧への合わせ)、それ以上はQNE(標準気圧への合わせ)を使う。
管制官から「FL350へ上昇」と指示があった。
床レベル(床の高さ)
Floor Level
FL(Floor Level/フロアレベル)は、地面からフローリングなどの床面までの高さを指す建築用語である。
図面や施工で使う、地面(GL)などを基準にした床面の高さ。天井までの高さ(CH)はFLから測る。ふつうは仕上げ後の床面を指すが、くだけた呼び方のため仕上げ前の床を指すこともあり、図面の凡例で確かめる必要がある。
この部屋はFL+300で、天井高はFLから2,400です。
FLコスト
Food and Labor cost
飲食店の経営で見る、食材費(Food)と人件費(Labor)を足した金額。売上に対する割合がFL比率で、50〜60%程度が目安とされる。内訳の目安は業態によって異なる。家賃(Rent)を加えたFLRコストを使う店もある。
FL比率が65%を超えたので、仕入れとシフトを見直す。
濾胞性リンパ腫
follicular lymphoma
白血球の一種であるB細胞ががん化する血液のがん(悪性リンパ腫)の一つ。進行は年単位で緩やかだが、再発と寛解を繰り返すとされる。カルテや論文では英名の頭文字でFLと書く。
病理の結果は濾胞性リンパ腫(FL)だった。
フランカー(ラグビー)
flanker
ラグビーのフォワードで、背番号6・7を着ける第3列の選手。ボールのある場所へ絶えず動いて味方を支え、タックルやボールの奪い合いに加わる。ポジションの略称として、HO(フッカー)やLO(ロック)と並べて書かれる。
今日は怪我でFLが2人欠けている。
FL350は地面から測らず、建築のFLは地面から測る
Wikipedia日本語版『フライト・レベル』には、こう書かれている。「『FL320』は必ずしも海抜32,000フィートであるとは限らない」(Weblio辞書の転載による)。
高度を伝える数字なのに、実際の高さと合っていなくてよいのだろうか。
よい、というのが航空の答えだ。気圧は天候や場所で変わるので、各機の気圧高度計の基準がばらばらだと、違う高度を示している機が実際には同じ高さを飛ぶおそれがある。そこで全機が、国際民間航空機関(ICAO)の定める国際標準大気の気圧に高度計を合わせる。FL350と指示された機は、読みが35,000フィート、メートルで約10,668メートルになる高さを飛ぶ。地面からの本当の距離は、その日の気圧しだいで少しずれる。
それでも困らないのは、空の上で必要なのが機どうしの高さの差だからだ。全員が同じ定規を使えば、定規が多少ゆがんでいても、差は正しく出る。
日本では、平均海面から14,000フィート未満ではその地点の海面気圧に合わせたQNH、それ以上では標準気圧に合わせたQNEを使うと定められている。離陸した機は、上昇の途中で高度計の合わせ方を切り替えることになる。
建築のFLは、まるで逆の向きにある。Floor Level、つまり床の高さで、パナソニックの電気設備の用語解説は「地面からフローリングなどの床面までの高さを指す建築用語」と書いている。基準は地面で、地面(GL)から測る。天井までの高さ(CH)は、そのFLから数える。ここでは地面との距離がすべてで、空気の状態は関係しない。
同じ「高さ」の略号でも、航空のFLは他の機との差を測るために、地面を捨てた。建築のFLは、地面から床までを測るために、地面にしがみついている。どちらも、数字だけではどこから測った高さなのか決まらない。FL350は気圧の基準を、建築のFLは地面の基準を、読み手が知っていて初めて意味を持つ。
FLにはほかに、高さではない読みが三つある。飲食店の食材費(Food)と人件費(Labor)の合計、血液のがんの一つである濾胞性リンパ腫、ラグビーで第3列に入るフランカーだ。この三つは、床も気圧も測らない。
管制官が「FL350へ上昇」と告げたとき、操縦席の高度計は標準大気の気圧に合わせてある。そこに地面は映らない。図面に「FL」と書かれた線は、地面から数えてある。