フレーム
フレーム
7つの業界で、それぞれ別の意味で使われています。
コマ
frame
動画を構成する1枚1枚の静止画。1秒間に何枚表示するかをフレームレート(fps)で表し、映画は24fps、テレビは約30fpsが基本になる。編集では「100フレーム目でカット」のように、タイムコード上の位置を指す単位としても使う。
このカットは頭を5フレーム詰めてください。
ボウリング・スヌーカーの1ゲーム単位
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競技を区切る試合単位。ボウリングは1ゲームが10フレームで、1フレームにつき最大2投し、10フレーム目だけ最大3投できる。スヌーカーでは1回のゲーム自体をフレームと呼び、試合は「11フレーム制」のように先取したフレーム数で決まる。
決勝は19フレーム制で、第5フレームを取って2対3まで追い上げた。
骨組み・ラーメン構造
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柱と梁で組み上げる建物の骨組み。とくに部材どうしを剛接合(接合部が回転・変形しない固定方法)したものを、ドイツ語で枠組みを意味する語から「ラーメン構造」と呼ぶ。鉄筋コンクリート造や重量鉄骨造に多く、柱や梁を外に出すアウトフレーム工法もある。
この物件は純ラーメンのフレームなので、間仕切りを自由に変えられる。
車台・シャシーフレーム
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エンジンやサスペンションを取り付けて車体を支える骨格部分。はしご状のラダーフレームの上にボディを載せる構造は、頑丈で架装(荷台などの後付け)の自由度が高く、トラックやバス、ランドクルーザーのようなSUVに残る。乗用車は、フレームとボディが一体のモノコックが主流。
この車種は今もラダーフレームなので、悪路での耐久性が高い。
フレーム(データリンク層の通信単位)
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OSI参照モデルのデータリンク層(第2層)で扱うデータのまとまり。イーサネットフレームは、ヘッダに宛先・送信元のMACアドレスと上位層のプロトコルを示すタイプを持ち、末尾に誤り検出用のFCS(Frame Check Sequence)を付けて送られる。
スイッチはフレームの宛先MACアドレスを見て転送先のポートを決める。
フレーム(1/60秒の時間単位)
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ゲームが画面を1回更新する間隔で、多くは1/60秒。格闘ゲームでは、技を出してから攻撃判定が出るまでを「発生フレーム」、攻撃後やヒット・ガード後に動けない時間を「硬直フレーム」と数え、技の速さや有利不利を1フレーム単位で比べる。
この技は発生が11フレームだから、発生5フレームの技に割り込まれる。
フレーム(デザインツールの画面枠)
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Figmaなどのデザインツールで、画面や部品を入れる箱の単位。他のツールのアートボードにあたり、中の要素がフレームの伸縮にどう追従するか(制約)を設定でき、プロトタイプでははみ出した部分をスクロールさせられる。UIデザイナーはスマホ画面1枚をフレーム1つで作る。
ログイン画面のフレームを375ピクセル幅で作っておいて。
同じ5フレームでも、映画は約0.21秒、格闘ゲームは約0.08秒
「このカット、頭を5フレーム詰めてください」と言われた編集者がいる。「発生5フレームの技に割り込まれた」と悔しがる格闘ゲームのプレイヤーがいる。どちらも5フレームだ。同じ長さなのだろうか。
計算すると違う。映画は1秒に24コマだから、5フレームは約0.21秒。ゲームの画面更新は多くが1/60秒なので、5フレームは約0.083秒になる。映画の5フレームは、ゲームの5フレームの2.5倍ある。
なぜ24で、なぜ60なのか。映画のほうには言い伝えがある。無声映画の時代は毎秒16コマ前後が標準だったが、1929年ごろに音をフィルムの横に焼きつける方式が入ると、音を自然な高さで鳴らすために速く回す必要が出た。24は、そのための最低限の速さで、フィルムの消費も抑えられ、2や3や4や6や8で割り切れて編集もしやすい数だったという(DIY Photography の記事による)。ゲームの1/60秒は画面を1回更新する間隔だが、60という数が選ばれた経緯は、今回は確かめられなかった。
ほかの業界のフレームは、時間では測らない。
ネットワークのイーサネットフレームは、宛先アドレスから誤り検出用のFCSまでで、最小64バイト、最大1518バイトと決まっている。長さの単位はバイトだ。時間にすると回線の速さで変わり、毎秒1ギガビットなら64バイトは0.5マイクロ秒ほど、1518バイトでも約12マイクロ秒で通り過ぎる。映画の1フレームが速さによらず約0.042秒なのとは、逆の性質だ。
ボウリングのフレームは、時間も大きさも持たない。1フレームに最大2投、10フレーム目だけは最大3投で、投げた結果によって中身が伸び縮みする。スヌーカーでは1ゲームがフレームで、試合は先に何フレーム取ったかで決まる。Figmaのようなデザインツールでは、フレームの大きさはピクセルで決める。スマホ画面なら、幅375ピクセルの箱を一つ作ることから始まる。
建築のラーメン構造と車のラダーフレームは、そもそも測る単位を持たない。柱と梁を組んだ骨組みであり、はしご状の台である。数えるものではなく、載せるものを支える側のフレームだ。
秒、バイト、投球数、ピクセル。同じ「枠」の語が、業界ごとに別のものさしで使われている。
編集者が詰める5フレームは約0.21秒で、ゲームの数え方に直すと12.5フレームだ。発生11フレームの技なら約0.18秒で出きって当たる。映画の現場で「ほんの少し」の長さが、格闘ゲームでは、出した技が相手に当たってもまだ余る長さになる。