用語

ゲージ

ゲージ

7つの業界で、それぞれ別の意味で使われています。

鉄道

軌間

gauge

鉄道線路の、左右のレール頭部の内面間の最短距離。

出典:デジタル大辞泉(小学館)/コトバンク「軌間」

線路の左右2本のレールの内側の間隔。国際標準軌は1435mmで、日本のJR在来線などは1067mm(狭軌)、新幹線は標準軌を採る。軌間が違うと車両がそのまま乗り入れられないため、路線計画や車両設計の前提になる数字。標準軌より広いものを広軌、狭いものを狭軌と呼ぶ。

この路線は軌間(ゲージ)が1067mmなので、標準軌の車両はそのままでは走れない。

日用品・消費財

編み目の密度

gauge

ニット製品や手編みで、一定の長さ(10cm四方など)に入る目数と段数。「19目26段が10cm角」のように書き、型紙どおりの寸法に仕上げるために編み手が試し編みで合わせる。同じ糸でも編み方がきついと目が詰まって小さく仕上がる。

指定のゲージに合わせて試し編みをしたら、目数が2目足りなかった。

医療機器

針の太さ(G)

gauge

注射針や静脈留置針の外径を表す呼び名で、「18G」「22G」のようにGを付けて書く。数字が大きいほど細くなる点が特徴で、21Gは約0.8mm、25Gは約0.5mm、18Gは約1.2mm。もとは針金の太さを表すバーミンガム・ワイヤ・ゲージ(スタブス鉄線ゲージ)に由来する。なお尿道カテーテルなど一般のカテーテルの太さは、Gではなくフレンチ(Fr)で表すことが多い。

採血には21Gの針を、輸血には太めの18Gや20Gの針を使うことが多い。

分析・計測

ゲージ(測定具・検査具)

gauge

寸法や圧力などを測る、または基準と比べて合否を判定するための道具の総称。ブロックゲージ(長さの基準)、ダイヤルゲージ(変位の指示計)、ねじや穴に通り側・止り側を当てて合否を見る限界ゲージなどがある。基準器は定期的に校正して精度を保つ。

ブロックゲージでダイヤルゲージの目盛を校正してから測定に入る。

学術・研究

ゲージ(ゲージ理論)

gauge

物理学で、時空の点ごとに独立にとれる変換(ゲージ変換)をかけても物理法則が変わらないという性質を指す。もとは電磁気学で、電磁ポテンシャルの値のとり方に任意性があることを言った。これを原理として電磁相互作用・弱い相互作用・強い相互作用を統一的に記述するのがゲージ理論で、力を媒介するゲージ粒子が導かれる。測る道具のゲージとは別の用法。

電磁場の方程式は、ゲージ変換をしても電場と磁場が変わらない形で書かれている。

ゲーム・eスポーツ

ゲージ(体力ゲージ・技ゲージ)

gauge

画面に表示する、残り体力や技の使用に必要な量などを横長のバーで見せる表示。格闘ゲームでは体力ゲージのほか、必殺技やEX技の発動に使うゲージ、ダメージで溜まり満タンで行動不能になるスタンゲージなどが並ぶ。作品ごとにテンションゲージ、Vゲージなど名前と溜め方が違い、ラウンドをまたいで持ち越せるかも設計の一部になる。

ゲージが溜まったらEX技で割り込んで、コンボを伸ばしたい。

素材・化学

ゲージ(板厚の号数)

steel gauge / sheet metal gauge

鋼板などの厚さを数字の番号で呼ぶ方式。番号が大きいほど薄く、小さいほど厚い(10ゲージは20ゲージより厚い)という逆の関係になる。同じ番号でも普通鋼・亜鉛めっき鋼板・ステンレスなど材質によって実際の厚さが異なるため、換算表で厚さを確かめて使う。

図面の16ゲージ指定は、材質に合った換算表でmmに直して発注する。

ゲージの数字は大きいと太いのか細いのか

注射針は21Gより18Gのほうが太い。数字が大きいほど細くなる。鉄道の軌間は反対で、標準軌の1435mmは、JR在来線の1067mmより間隔が広い。同じゲージという語でも、数字の大きさと実物の大きさの結びつきは現場ごとに違う。

軌間はミリのまま、針は番号から換算する

軌間は、レールの内側の間隔をそのままミリで書く。1067mmは狭軌と呼ばれる。1435mm(4フィート8.5インチ)は、ジョージ・スティーブンソンが自分の鉄道で採用し、のちに英国をはじめ世界で標準軌として広まったとされる。メートル法の数字なのに端数が半端なのは、もとがフィート・インチの寸法だからである。

注射針の21Gは約0.8mm、25Gは約0.5mm、18Gは約1.2mmにあたる。英語版Wikipediaの「Birmingham gauge」によれば、この規格は19世紀に銅線の製造地だったバーミンガムの工場が整えた「Old British Wire-Gauge」にさかのぼる。針金は太い線を穴に通して引き抜き、さらに小さな穴に通して細くしていく。最初の太さを1番とし、引き抜くたびに番号を増やしたので、番号が大きいほど細い線になる、という説明が一般的である。針が医療の現場で使われ始めたのは20世紀初めとされる。軌間ならミリを読めば間隔がわかるが、針のGから太さを知るには、換算表を引くことになる。同じ医療でも、尿道カテーテルなど一般のカテーテルは、Gではなくフレンチ(Fr)で太さを表すことが多い。

目数を数える編み物、合否だけを返す検査具

編み物のゲージは、さらに別の形をとる。「19目26段が10cm角」と書き、一定の長さに何目入るかを数える。長さのほうを固定して目数を数えるので、数字が大きいほど目が小さく、細かい編み地になる。軌間が間隔を測るのに対し、こちらは決まった間隔の中身を数える。同じ糸でも編み手の手加減で数字が変わるため、型紙の寸法に合わせるには、まず試し編みをして自分のゲージを確かめる。

工場の測定具としてのゲージには、数字の大小を考える余地がほとんどない。ブロックゲージは長さの基準そのもので、ダイヤルゲージは基準との差を目盛で読む。ねじや穴の検査に使う限界ゲージは、通り側が入り、止り側が入らなければ合格で、読む数字がそもそもない。

1435mmと1067mmの差は数字を見ればわかる。21Gと18Gの差は表を引かなければわからない。限界ゲージの通り側と止り側には、引く表も読む目盛もない。