略語

LP

エルピー

6つの業界で、それぞれ別の意味で使われています。

インターネット広告

ランディングページ

Landing Page

広告をクリックした人が最初に着地するページ。広告の文脈では、購入・問い合わせ・資料請求といった1つの行動に絞り、他ページへのリンクを減らした縦長の1ページを指すことが多い。広告運用では、広告文とLPの内容を揃えてコンバージョン(成果)率を上げる改善が日常的に行われる。

広告のクリック率は高いのに申し込みが伸びないので、LPのファーストビューを差し替えてABテストします。

証券・投資

有限責任組合員

Limited Partner

PE(未上場株への投資)やVCのファンドに出資する投資家。年金基金、保険会社、事業会社などが該当し、責任は出資額の範囲に限られる代わりに、投資先の選定や運用の実務には関わらない。運用を担うGP(ゼネラル・パートナー、無限責任組合員)に資金を預け、成果に応じて分配を受ける。

このファンドのLPには国内の年金基金と事業会社が名を連ねている。

音楽ビジネス・興行

LP盤

Long Playing record

直径約30cm、毎分33と3分の1回転で再生するアナログレコード。1948年に米コロムビアが開発し、片面約30分を収録できたため、片面4〜5分ほどだったSP盤に代わって、アルバムという単位で作品を出す土台になった。配信の時代になってからも、限定盤やアナログ盤として新譜が出されている。

新作はCDと配信に加えて、限定のLPでもリリースされる。

学術・研究

線形計画法

Linear Programming

一次の不等式または一次式で表される制約条件のもとで、一次式で表される目的関数を最大または最小にする値を求める数学的手法

出典:デジタル大辞泉(小学館)/コトバンク

生産計画や輸送計画のように、資源の量・需要などの条件も、利益や費用といった評価の式も、すべて変数の定数倍の和(線形)で書ける問題を解く数理最適化の手法。1947年にダンツィーグが単体法(シンプレックス法)を示して広まった。数理最適化・オペレーションズ・リサーチの基礎として最初に学ぶ。

この配分問題をLPとして定式化し、ソルバーで最適解を求めた。

医療・医学

腰椎穿刺

Lumbar Puncture

腰のあたりの背骨の間から針を刺し、脊髄を包む脳脊髄液を採取する検査手技。髄膜炎など中枢神経の感染症や炎症の診断のため、液の圧や細胞数、成分を調べる目的で行う。英語の lumbar puncture の頭文字で、医療記録などでは「LP」と略される。

発熱と項部硬直があるので、髄膜炎を疑って今日LPを予定しています。

エネルギー

LPガス(液化石油ガス)

Liquefied Petroleum (Gas)

プロパンやブタンを加圧して液体にした燃料で、都市ガスと並ぶ主要な家庭用燃料。ボンベなどに液体で貯蔵・配送し、使うときは気体になる。業界では「LPガス」「LP」と略され、販売店が各家庭へ配送する形が多い。日本では約2,500万世帯が使うとされる。

この地域は都市ガスの配管がなく、LPガスでの供給になる。

LPが二つ生まれた1947〜48年の偶然

「LP」と書かれた資料を前にすると、どのLなのかをまず確かめることになる。Long(レコード)、Linear(数理最適化)、Limited(ファンド出資者)、Landing(広告)、Lumbar(腰椎穿刺)、Liquefied(ガス)と、六つの意味の頭文字Lは、それぞれ別の語から来ている。このうち二つは、ほぼ同じ時期にアメリカで生まれた。

1948年の六月と、その前後

LP盤は、米コロムビア・レコードが1948年6月21日にニューヨークのウォルドルフ・アストリア・ホテルで公開した。開発の中心は技師のピーター・ゴールドマークで、33 1/3回転のビニール製ディスクだった(History of Information、Phile-web)。

線形計画法(Linear Programming)の出発点は、その前年の1947年にジョージ・ダンツィーグが単体法(シンプレックス法)を考え出したことだとされる。当時のダンツィーグは、新設された米空軍の会計監査官の数学顧問だった。「linear programming」という名前がついたのは、St Andrews大学の数学史サイトによると1948年で、ダンツィーグがランド研究所を訪ねたとき、T・J・クープマンスが提案したという(MacTutor)。

音楽と数学の技術が同じ二文字を持ち、成立も一年ほどしか離れていないのだから、何か関係があるように見える。しかし一方は盤の規格、もう一方は計算の手法であり、互いに関係はない。1947年から1948年にかけて、同じ二文字がアメリカで別々に形になった。それだけの偶然である。

軍の言葉としての「programming」

数学のLPを「プログラミング」と呼ぶと、コンピュータのプログラムを書く話だと思う人が出る。上の資料によれば、当時の軍で「programming」は、訓練・補給・部隊配置の計画や日程を指す言葉だった。ダンツィーグは、その計画づくりを線形の式で機械的に解く方法を作った。最初の呼び名「programming in a linear structure」も、計画を線形の構造で立てるという意味である。

ほかの四つの意味については、成立の年や経緯を確かめていない。