略語

PK

ピーケー

5つの業界で、それぞれ別の意味で使われています。

スポーツ・フィットネス

ペナルティーキック(サッカー)

penalty kick

サッカーで、ペナルティーエリア内での反則に対し、ペナルティーマークから守備側のGKだけを相手に蹴るキック。同点で終わった試合の勝敗を決める「PK戦」でも同じ蹴り方をする。競技規則では第14条にペナルティーキックとして定められている。

後半終了間際にPKを与えて、同点に追いつかれた。

IT・システム開発

主キー(プライマリキー)

primary key

A Primary Key (PK) defines one or more columns that uniquely identify a row in a table.

出典:Teradata Documentation「Primary Key」(Teradata)

リレーショナルデータベースの表で、1行を他の行と区別するために選ぶ列(または複数列の組)。重複やNULL(値なし)を許さず、他の表から参照するときの目印にもなる。設計段階で、候補となるキーの中から1つを選んで定める。

注文テーブルのPKは注文番号にして、明細テーブルから外部キーで参照する。

製薬・創薬

薬物動態

pharmacokinetics

投与した薬が体内でどう吸収され、分布し、代謝され、排泄されるかを、血中濃度の時間変化で捉えたもの。臨床試験では「PK解析」として濃度データから最高血中濃度や半減期などを求める。薬の効き方を見るPD(薬力学)と組にして「PK/PD」と呼ぶことが多い。

第1相試験では、まずPKを確認して用量を決める。

ゲーム・eスポーツ

プレイヤーキル(プレイヤーキラー)

player killer / player killing

MMORPGなどで、他のプレイヤーが操作するキャラクターを倒す行為、またはその人。合意のある対戦(PvP)と違い、相手の同意なく攻撃して装備などの実利を得る場合を指して使われることが多い。ゲームによっては制限や罰則が設けられる。

このフィールドはPKが可能なので、アイテムを持って入るのは危ない。

生命科学・バイオ

ピルビン酸キナーゼ

pyruvate kinase

解糖系の最終段階で働く酵素。ホスホエノールピルビン酸とADPからピルビン酸とATPをつくる反応を触媒する。生化学や試薬の分野では、酵素名の略称としてPKと書く。

PKとLDHを組み合わせた共役反応でADPの量を測定した。

くじで負けた1968年と、主キーを選んだ1970年

1968年のオリンピック、サッカーの準々決勝。イスラエルとブルガリアは1対1で終わり、勝ち上がりはくじで決まった。イスラエルが負けた。

イスラエル側は不満を抱いた。サッカー協会のミハエル・アルモグは1969年7月24日、引き分けの試合をペナルティーキックで決める案をFIFAに送っている。報告書には「これが最良だとは言わない」と書き添えた。国際サッカー評議会(IFAB)がPK戦を受け入れたのは1970年である(FIFAミュージアムの記事による)。ユーゴスラビアでは1950年代の初めから引き分けをPKで決めていたといい、発案者が一人に決まるわけではない。

もともとのペナルティーキックは、反則への罰だった。守備側がペナルティーエリアで反則をしたとき、攻撃側に与える。その蹴り方が、反則とは関係なく、同点の決着をつけるためにも使われるようになった。罰としての蹴りが、くじの代わりを引き受けたわけだ。

同じ1970年の6月、まったく別の場所で、別のPKが活字になっている。エドガー・コッドが『Communications of the ACM』に発表した、リレーショナルデータベースの論文である。論文は主キー(primary key)を、行をひとつずつ特定できる列(または列の組)と説明し、部品の表なら部品番号がそうで、部品の色はそうではない、と例を挙げた。そのうえで、そうした候補が複数あるときは、そのうちの一つを任意に選んで主キーと呼ぶ、とも書いている。

任意に選んでよい、というところが引っかかる。コッドは、候補のどれを主キーにしてもよい、と書いた。サッカーの勝ち上がりは、くじに任せたところで納得されなかった。同じ年に決まった二つのPKで、選び方に求められるものが逆になっている。

もっと古いPKもある。薬物動態(pharmacokinetics)という語は、1953年にドイツの小児科医ハルトムート・ドストが導入したと、薬理学の特集号の序文にある。ただ、この年を別の資料で突き合わせるところまでは確かめられていない。薬が体内で吸収され、代謝され、排泄される時間の流れを数える学問である。

1968年の準々決勝は、1対1のあと、くじ引きで終わった。その翌年にアルモグが送った案は、そのくじを、キッカーとゴールキーパーの一対一に置き替えるものだった。部品表の主キーは、候補のどれを選んでもよいとされた。勝ち上がりを選ぶ手段には、そうはいかなかった。