略語

RF

アールエフ

5つの業界で、それぞれ別の意味で使われています。

通信・電波

高周波・無線周波数

radio frequency

無線通信で電波として空間に放射できる周波数帯、またはその帯域の信号を指す。おおむね9kHz〜300GHz程度とされるが、下限・上限は資料によって異なる。

受信機のRF信号を測定器につないで、電波の強さを確かめた。

スポーツ・フィットネス

右翼手(野球)/レンジファクター(野球の守備指標)

right fielder / range factor

野球では二つの意味がある。ひとつは右翼手(ライト)の英語略称Right fielderで、守備番号は9。もうひとつは守備範囲の広さを見る指標のレンジファクターで、アウトに貢献した1試合あたりの数を表す。簡易版は刺殺数と補殺数の合計を試合数で割って求める。

今季の右翼手(RF)は、簡易RFが外野手の中でもっとも高い。

医療・医学

リウマトイド因子(リウマチ因子)

rheumatoid factor

血液検査の項目で、IgG(免疫グロブリンの一種)に対する自己抗体を測る。主に関節リウマチの診断の補助に使われる。関節リウマチ患者の7〜8割で高くなる一方、ほかの自己免疫疾患や肝臓の病気、健康な人でも陽性になることがあり、単独では診断に使わない。

関節の痛みが続くため、血液検査でRFと抗CCP抗体を調べた。

証券・投資

リスクフリーレート(無リスク利子率)

risk-free rate

資産の期待収益率を求めるCAPM(資本資産価格モデル)などの式で、リスクのない資産から得られる利回りを表す記号。現実には完全に無リスクの資産はないため、短期国債などの利回りで代用する。式では期待収益率がRfに市場リスクへの上乗せ分を足した形になる。

CAPMの計算では、RfにJGBの利回りを使った。

建設・建築

屋階(屋上階)

roof floor

建築の図面で、建物の屋上の階(屋階)を示す略号。国土交通省北陸地方整備局の建物平面図等図示記号では、塔屋のない屋階をRF、塔屋の屋階をPRF、塔屋1階をP1Fとして区別している。表し方は図面ごとに凡例で確かめるとよい。

立面図のRFの高さを、GLからの寸法で確かめた。

RFの線は、使う側の資料が引く

屋上の階を示すRFは、屋上に塔屋(屋上に突き出た小さな建物部分)があると、別の記号になる。国土交通省北陸地方整備局の建物平面図等図示記号では、塔屋のない屋階がRF、塔屋のある屋階がPRF、塔屋の1階がP1Fだ。屋上に何が載るかで、二文字が三文字に変わる。

どこまでをRFと呼ぶかは、使う側の資料が決めている。ほかの業界のRFも、同じだろうか。

通信の高周波(radio frequency)は、おおむね9kHzから300GHz程度とされる。ただし下限も上限も、資料によって違う。線そのものが動く。

金融では、少し事情が違う。CAPM(資本資産価格モデル)の式に出てくるリスクフリーレートは、小文字のfを使ってRfと書く。完全に無リスクの資産は現実にはないので、短期国債などの利回りで代用する。式では、期待収益率がRfに市場リスクへの上乗せ分を足した形になる。存在しないものの代役を立てて、そこから計算を始めるわけだ。

医療のリウマトイド因子は、関節リウマチの患者の7〜8割で高くなる。ところが、ほかの自己免疫疾患や肝臓の病気でも、健康な人でも陽性になることがある。陽性と病気のあいだに、きれいな線は引けない。だから単独では診断に使わず、検査票ではほかの項目と並べて読む。

野球には、RFが二つ入っている。右翼手と、レンジファクターだ。簡易版のレンジファクターは、刺殺数と補殺数の合計を試合数で割って求める。「今季の右翼手のRFは外野手でいちばん高い」という文では、同じ二文字が位置と指標の両方を指している。

六つの読みを並べると、Rの側は radio、right、range、rheumatoid、risk、roof とすべて違う。Fの側も、frequency、fielder、factor、free、floor の五つの単語に分かれる。factor が二度出てくるのは、野球と医療だ。同じ二文字を見ただけでは、どの語なのかも、どこに線があるのかもわからない。

図面に戻る。立面図のRFの高さをGLからの寸法で確かめるとき、最初に開くのは凡例だ。その図面のRFが、塔屋のない屋階を指しているのか。表し方は図面ごとに違うので、そこを読んでから寸法を追う。