用語

ターン

ターン

4つの業界で、それぞれ別の意味で使われています。

スポーツ・フィットネス

折り返し・回転(水泳・スキー・ゴルフ)

turn

競技によって動作が違う。水泳ではプール端の壁に触れて折り返す動作で、泳ぎ全体のタイムに響く。スキーでは板の向きを変えて回る滑りの単位で、パラレルターンやカービングなどの技術が分かれる。ゴルフでは前半9ホールを終えて後半に移ることもターンと呼ぶ。

ターンの直前に減速するとタイムを落とすので、壁の手前から加速して入るよう指導した。

ゲーム・eスポーツ

手番

turn

あなたのターンは5つのフェイズに分けられます。

出典:マジック:ザ・ギャザリング 遊び方(Wizards of the Coast)

複数人で遊ぶゲームで、一人のプレイヤーがカードを出す、サイコロを振るなどの行動をしてよい番。ターンごとに順番に行動するものをターン制と呼び、リアルタイム進行と区別する。トレーディングカードゲームではターンを開始・メイン・戦闘・終了などの段階に分けて進めるものがある。

このカードは相手のターンにも使えるので、手札に残しておく。

音楽(演奏・楽器)

回音(装飾音)

turn

旋律の一つの音を飾る装飾音の一種。主要音の上の音から始まり、主要音、その下の音を経て主要音に戻る動きで、音のまわりを回るように演奏する。トリルやモルデントなどと並ぶ代表的な装飾音とされる。

この小節のターンは、上の音から入って主要音に戻るように弾いた。

遊技・公営競技・盤上遊戯

4枚目の共有カード(ポーカー)

turn

テキサス・ホールデムやオマハで、場に公開される共有カード(コミュニティカード)の4枚目。最初の3枚がフロップ、5枚目で最後のカードがリバーで、ターンはその間にあたる。ターンが開かれるとベッティングラウンドが行われる。ゲームの手番を指すターンとは別の意味。

フロップでは様子見だったが、ターンで同じ柄のカードが落ちてフラッシュドローになった。

ターンのターンに、ターンが来る

テキサス・ホールデムの卓で、フロップが開かれ、ベットが一巡する。続いてディーラーが四枚目のカードをめくる。ポーカーではこのカードを「ターン」と呼ぶ。PokerNews の用語集は、フロップを最初の三枚、ターンを四枚目、リバーを五枚目で最後のカードとし、場のカードは何度かのベッティングラウンドに分けて開かれると説明している。

四枚目がめくられると、また賭けが始まる。順番に、ひとりずつ、チェックかベットかを決める。つまり同じ卓の上に「ターン(四枚目)」と「自分のターン(手番)」が同時にある。「ターンで自分の番が来たら降りる」と言われると、どちらのターンかが一瞬わからなくなる。

ポーカーのターンは、手番のターンとは別の意味として数えられる。では、四枚目をなぜ「回る」の語で呼ぶのか。その由来は、確かめられていない。

確かめられるのは、元になった turn のほうだ。Wiktionary によると、動詞の turn は古英語の turnian と古フランス語の torner を経て、ラテン語の tornāre「旋盤で丸く削る」にたどり着く。その元の tornus は「旋盤」で、さらにさかのぼるギリシャ語の tórnos も、回して形をつくる道具を指した。

そこから見ると、音楽のターンがいちばん素直だ。デジタル大辞泉の説明では、主要音の上の音から始まり、主要音とその下の音を経て、主要音に戻る。上、主、下、主。音が主要音のまわりを一周する。水泳の折り返しは泳ぐ向きをひっくり返す動き、スキーのターンは板の向きを変えて回る滑りで、どちらも回る動作そのものである。

ゴルフで前半の九ホールを終えて後半に移ることも、辞書ではターンと呼ぶ。これを「回る」と呼ぶ理由も、確かめられていない。

ゲームの手番は、回転が目に見えない。ところが日本語でも「順番が回ってくる」と言う。回っているのは席順で、全員がひとりずつ動くと、番は最初の人に戻る。マジック:ザ・ギャザリングの遊び方(Wizards of the Coast)は「あなたのターンは5つのフェイズに分けられます。」と書く。ひとつの番のなかでも段階を順に踏み、終えると相手に渡る。

こうして並べると、折り返しも、席順も、飾り音も、出発点に帰るか、向きや持ち主が変わる動きをしている。ポーカーの四枚目だけは、その動きが見えない。フロップとリバーにはさまれた一枚で、手番は、そのあとにまた回ってくる。

次にホールデムを遊ぶことがあれば、四枚目がめくられたあと、自分に番が回るまでの数秒を数えてみてほしい。